なぜ私たちはG-SHOCKにハマったのか――G-SHOCKマニア座談会
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G-SHOCK 30TH INTERVIEW:
2013年で30周年を迎えたG-SHOCK。これまで本連載では7回にわたり、カシオ社内の関係者を中心にG-SHOCKにまつわる話をインタビューし、その歴史を振り返ってきた。今回は少し趣向を変えて、一般のG-SHOCKファンの方4人に集まっていただき、G-SHOCKにまつわる思い出やこだわりなどについて、座談会形式で自由に語り合ってもらった。
【なぜ私たちはG-SHOCKにハマったのか――G-SHOCKマニア座談会】
各人お気に入りのモデルや自慢のコレクションを持ち寄り、2時間以上にもわたりG-SHOCK談義に花が咲いたこの座談会。以降で、その模様を紹介することにしよう。
・座談会参加者
今回座談会に参加していただいたのは、以下の4名。いずれもG-SHOCKが好きで集めているという“マニア”だ。
阪口周平さん(声優。代表作は『スタートレック』カーク役、『ゴシップガール』チャック・バス役、『イナズマイレブン』綱海条介役など)
大川晃弘さん(会社員)
八木沢篤さん(MONOist 副編集長)
上口翔子さん(誠 Biz.ID 編集記者)
4人が持ち寄ったG-SHOCKはさまざま。それぞれがどんなG-SHOCKを持っているか、どんなポイントで選んで買っているか……といった詳細は、追って紹介していきたい。
●G-SHOCKとの付き合い方、楽しみ方
阪口さん: 僕は声優という職業柄、収録に臨む際に集中的にテンションを上げなければいけないのですが、G-SHOCKはその手助けをしてくれるんです。とにかく機能がてんこ盛りで、見た目も主張が強いじゃないですか。そんな時計を身に着けていると、「時計に負けちゃいけない!」と自然と気合が入るんです。逆に、家に帰って時計を外した途端に、電源が落ちたみたいに一気にテンションが下がります(笑)。
上口さん: ああ、それよく分かります!
大川さん: 阪口さんは、スカイコックピットの30周年モデル(編注:GW-A1030A-1AJR。GW-A1000をベースにした30周年記念モデル)もお持ちなんですね。僕も欲しかったんだよなあ、これ。
阪口さん: G-SHOCKに本格的にはまるきっかけになったのが、このモデルだったんです。1年ほど前に、弟がたまたまスカイコックピットのロイヤルエアフォースモデルを持っていて、それを見せてもらったときに「G-SHOCKにこんなかっこいいモデルがあるのか!」と衝撃を受けて。それ以降、G-SHOCKを集めるようになりました。
●初めて買ったG-SHOCKが限定モデルだった
阪口さん: 大川さんは、ずいぶん希少な限定モデルをたくさんお持ちですね。
大川さん: ほとんど、限定モデルしか買いませんね。初めて買ったG-SHOCKが、92年に発売された「WINTER PREMIUM G-SHOCK '93」という限定モデルだったんです。社会人1年目のときに、スキーに行った先でたまたまこれを着けている人がいて、「限定モデルでなかなか手に入らない」というウンチク話を聞いて、自分も欲しくなったんです。先日久々に取り出してみたんですが、この通りバンドが劣化してバラバラになってしまって……。
阪口さん: ああ、もったいない! でもこれ、かっこいいなあ。
大川さん: で、これを入手してからはひたすら、限定モデルのコレクションまっしぐらですね。今日は、その中からほんの一部を持ってきたんですが。
八木沢さん: すごいコレクションですね。希少モデルがこんなにいっぱい……。
●スニーカーと同じころ、G-SHOCKも流行ってた
八木沢さん: 大川さんに比べると、僕はもっとカジュアルな感じでG-SHOCKと付き合っていますね。特にコレクターというわけでもなく、毎年の誕生日などのタイミングで、Tシャツ感覚でベーシックなモデルを気軽に買っているという感じです。若いころ、「BOON」というファッション雑誌に影響を受けていて、そこで紹介されていたG-SHOCKを買ったりしていましたね。
大川さん: スニーカーブームがあったころですよね。僕もあのころ、スニーカー集めてたなあ。
八木沢さん: そうそう、あのころはやっていたファッションアイテムの1つとして、G-SHOCKが好きになったんです。あと、技術系メディアの仕事に携わっている関係上、このBluetoothモデルのような最新技術が搭載されたモデルはどうしても気になりますね。基本的に、ガジェットオタクなもので(笑)。
●「君にはBaby-GよりG-SHOCKの方が似合うよ」でハマった
上口さん: 私のG-SHOCKとの付き合い方は、八木沢さんと似ていますね。基本的にファッションアイテムやガジェットとしての魅力に惹かれます。1年前ぐらいに、義理の兄に「君にはBaby-GよりG-SHOCKの方が似合うよ」と言われて1本もらってから、急にG-SHOCKにハマり出しました。
阪口さん: Baby-Gは持っていないんですね。
上口さん: 洋服も時計も、メンズものの方が好きなんですよね。あとせっかちな性格なので、仕事中にも5分間隔ぐらいで時計を頻繁に見ながら作業の進ちょくを確認するんですけど、アナログ時計よりデジタル時計の方が時間経過が一目で把握できるので好きです。時刻合わせはいい加減なんですけど。
八木沢さん: 時刻が合ってなかったら、意味ないじゃん(笑)
上口さん: 時間経過が分かればいいんです!
●「こだわり派」と「カジュアル派」に分かれる?
阪口さん: G-SHOCKって、“無駄の塊”な感じがいいんですよね。「SKYCOCKPITは戦闘機のGにも耐えられるんだぞ!」って言っても、一般人が戦闘機に乗ることなんてまずないですし(笑)。でも、その無駄感や非現実感がいい。僕の仕事は映画などの非現実的な世界観の中で表現をすることなので、G-SHOCKみたいな非現実的なアイテムを身につけることでオンオフをスイッチングし、その無駄感を楽しむことで精神的な余裕を持ちたいんです。あと、電池交換するのが面倒なので、タフソーラー機能は必須。というわけで、おのずとマスターオブGシリーズに行き着いたわけです。
大川さん: 僕も、電池交換は基本的にしないですね。電池が切れたG-SHOCKは、もうその時点で「お疲れ様でした」という感じです。
阪口さん: あと個人的には、コラボレーションモデルが好きですね。
大川さん: そのmastermindコラボモデルとSTUSSYコラボモデルは、希少ですよ! でも最近、こういう限定品を初めから転売目的でおさえちゃう人たちがいて、本当に欲しい人の手になかなか渡りませんよね。
阪口さん: そうそう、あれはちょっとどうかと思いますよね。まあこのSTUSSYコラボモデルは、たまたまショップにふらりと立ち寄ったときに、予約キャンセル分が置いてあって運良く手に入れることができたんですけど。こういうタイミングに出会うと、ついつい欲しくなってしまいますね。
上口さん: そのお店にしか置いてないモデルをたまたま見つけると、どうしてもそうなっちゃいますよね。私も、何気なく入ったショップであまり見かけないG-SHOCKを見つけると、ついつい買ってしまうことが多いです。
阪口さん: いろんなカラーのモデルを集めているところが、女性らしいですね。G-SHOCKというと、どうしても黒のイメージが強いですから。
上口さん: クレイジーカラーズのモデルが好きなんです。やっぱり、その日のファッションに合わせていろんな色を合わせられるところがいいですね。黒の本格モデルもいつかは買おうと思っていているのですが、そのときは衝動買いではなく、事前にリサーチした上でじっくり選ぼうと思ってます。
阪口さん: 僕もこの「メン・イン・スモーキーグレー・モデル」だけは、どうしてもこの色のモデルが欲しくて、でも新品ではもう買えなかったので、ヤフオクで程度のいいものを根気よく探しました。でも、基本的には店舗で買うことがほとんどかな。
八木沢さん: 僕も、普段よくネットショッピングは利用しているのですが、時計は家族で買い物に行ったときに店舗で買うことが多いです。ちなみに、自宅は埼玉なんですけど、郊外のショッピングモールに入ってるショップって、意外と希少モデルがポンと置いてあったりするんですよね。
大川さん: そうそう。あと、近所の小さな時計店なんかでも、店員さんと仲良くなると限定品を取り寄せてくれたりすることがあるんですよね。実際、そうやって手に入れた限定モデルもあります。ちなみに、そのG-SHOCK miniは?
八木沢さん: これは奥さんのものです。確か奥さんの誕生日か何かの記念に、BEAMS BOYで買った限定モデルです。ちなみにこっちのBaby-Gは、奥さんが少女時代のファンで、中でもひいきのユナちゃんがカシオの広告で着けているのを見て買ったものですね。
●樹脂は劣化してしまうもの。古い製品も修理してほしい!
八木沢さん: それにしても、大川さんの限定品コレクションは壮観ですね! これでも、コレクション全体のほんの一部なんですよね?
大川さん: そうですね。家にはまだまだいっぱいあります。でも人にあげちゃったり、無くしちゃったりしたものも結構あるんですよね。その中には、結構お気に入りのものもあって、今考えるともったいないことをしたと思います。
八木沢さん: 中でも、お気に入りを1本を挙げるとしたら、どれですか?
大川さん: そうだなあ……この10周年記念のDW5000復刻モデルですかね。好きなシリアルナンバーを指定できたので、私の誕生日の11月5日にちなんで「1105」を付けてもらいました。今となっては希少モデルなのかもしれませんが、当時は普段からガンガン使っていました。
阪口さん: 僕も、どんな高級モデルでも普段から使い倒していますね。でも、この木箱のケースはかっこいいですね。最近は、こういうケースってないですもんね。あと、この30周年のG-SHOCKマン付きスペシャルボックスも……。
上口さん: 奥さまは、コレクションのことはご存じなんですか?
大川さん: もちろん知ってます。でも、このスペシャルボックスのことは知らないはずです。ほかの箱の裏にうまく隠してますから(笑)。
八木沢さん: やっぱり、何かと気を遣うんですね(笑)。でも何といっても、このイルクジモデル(注:「イルカ・クジラモデル」の通称)は希少モノですよね。特に、この初代モデルあたりは。
大川さん: かつて、G-SHOCKブームが最高潮だったころには、中古品がとてつもない値段で取引されてましたね。特にこのモデルは……ああ!!
阪口さん: どうしたんですか?
大川さん: ケースにヒビが入ってる……いやあ……これはショックだなあ……。
阪口さん: カシオさんに頼んで、何とか修理できないものですかね……でも、製品の修理体制は、もうちょっと充実してもらえるとありがたいですね。樹脂パーツはどうしても経年劣化が避けられませんから。古い製品の補修部品もカシオさんに長期間ストックしておいてもらえると、もっと安心して長期間使えるようになると思います。
●フィットネス管理機能やガジェット連携機能に期待!
上口さん: そうですね。あと個人的には、自由に色の組み合わせをオーダーメイドできればいいなと思います。例えば、Webサイト上から好きな色やデザインを選んで、自分だけのG-SHOCKがオーダーできるような仕組みがあれば楽しそう。
阪口さん: それ、いいですね! 僕はマスターオブGが好きなので、クレイジーカラーズのようなビビッドな色合いのモデルが、マスターオブGシリーズにあってもいいのにな、と思ってます。あとついでに言うと、心拍数が計れるような機能がG-SHOCKに載ってもいいんじゃないかなあ。普段、自転車に乗って移動しているので、サイクリング中の心拍数がG-SHOCKで見られたら面白そう。
上口さん: 私もランニングや自転車をやるので、その機能はぜひ欲しいです。
大川さん: 僕も、今スマホの万歩計アプリを使ってるんですけど、もしG-SHOCKに万歩計の機能が載ったら、きっと買うと思いますね。GPSで歩いた距離を測れたり、カロリー計算もできたりしたら、より一層面白い。
阪口さん: 今はBluetoothモデルも出てますから、自転車のサイクルメーターと無線でつないで、速度や航続距離をG-SHOCKで確認できるようなことも、技術的には可能かもしれませんね。
●Bluetooth機能の今後に期待
八木沢さん: ガジェット好きとしては、Bluetooth機能の今後には大いに期待しています。実際、第二世代のBluetoothモデルを普段使ってるんですけど、スマートフォンと連携させたときの使い勝手はかなりいいです。これをさらに発展させつつ、でも最近出てきた他社のスマートウォッチ製品とは違う、いかにもG-SHOCKらしい仕掛けを期待したいですね。
阪口さん: Bluetoothモデルも、タフソーラー搭載なら絶対に買うんだけどなあ。
八木沢さん: タフソーラーでBluetoothを駆動するのは、まだ技術的にハードルが高いようですけど、これまで不可能を可能にしてきたカシオさんのことですから、そう遠くないうちに実現するんじゃないでしょうか?
大川さん: あと個人的には、SKYCOCKPITの航空会社コラボモデル、それもJALではなくANAモデルが実現したら絶対に買いますよ。まあ、私が普段ANAを使ってるからなんですけど(笑)。カシオさん、ぜひお願いします!
[吉村哲樹,Business Media 誠]
(この記事は産業(Business Media 誠)から引用させて頂きました)
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